5/17日本のCOVID-19対策には何が欠けているのか（前編・２）

　続きです。

COVID-19ワクチンは変異株にも有効
　英国型変異株流行下のカタールで実施された試験では、発病防止効果は英国型変異株で８９．５％、南アフリカ型変異株は７５％だった。日本でも有効性調査を開始する必要がある。

欧米は小児のCOVID-19ワクチン接種へ進んでいる
　英米では成人へのワクチン接種が進み、都市封鎖（ロックダウン）を解除しつつある。ファイザー・ワクチンの１２～１５歳と対象とした臨床試験が終了し、何と、１００％の発病防止効果が得られた。更に生後６ヵ月からの治験も進んでいる。

感染拡大阻止へ、即効性のある有効な施策は都市封鎖（ロックダウン）
　英米に比して、日本はワクチン接種が遅れているだけではなく、たくさんの国民が接種を受けて「集団免疫効果を得る」と概念への理解も完全に遅れている。これに加えて変異株が流行しているという厳しい状態である。
　変異型の感染拡大を防ぐには、マスク、physical distance、手指消毒だけでは難しく、欧米で実施されている「本格的に人と人との接触を減らす手段、即ち都市封鎖」が必要となるかもしれない。
　都市封鎖となれば、外出制限、飲食店の閉鎖、生活必需品以外の店の閉鎖、映画館やジムの閉鎖、休校等の措置が実施される。英国では２０２０年末からの英国型変異株流行に対し、数ヵ月に渡る都市封鎖とワクチン接種で、驚異的な改善が実現している。
　都市封鎖で感染拡大を抑えた場合、それを解除すれば再び患者は増加する。このリバウンドを抑えるのに有効なのがワクチンである。英国ではワクチン接種率が５０％に近づいたところで徐々に都市封鎖を解除した。これが参考になる。

　これで前編は終わりです。一休みしてから（後編）を紹介します。“Lockdown”
は敢えて「都市封鎖」と和訳しました。

５月１７日　「ロックダウン」を連発する人には、「ローマ字を教えて！」　T.HoSoDa